【実録】30歳からの英語力の伸ばし方

私は2000年卒の超氷河期世代で、20歳代はずっと派遣で人事・給与の仕事をしていました。将来が不安で「英語と組み合わせれば歳をとっても仕事にあぶれなくてすむかも」と、30歳を目前にして勉強を開始。でも、大学受験のとき英語は大嫌いで、勉強をはじめた時は”How are you?”と”How do you do?”の違いも忘れてました。

英語学習のポイント

自分が最初に決めたのは、
・英語を嫌いにならない
・コツコツ続ける
・もう〇歳だからという言い訳はしない

学習していくうちに気付いたのは、実際に仕事で使うとぐんと伸びるということ。なので、
・意識的に仕事で英語を使う機会を持つ
ようにしていきました。さらに欲張った結果、
・自分のキャリアは会社任せにしない
ようになり、流れに任せて転職三昧。(苦笑)

ラッキーだったのは夫のアメリカ赴任。チャンスは準備しているところにやってきます。

英語学習の軌跡と役に立った教材

学習初期(~TOEIC700)

29歳:初めて買った英語の本はBook Offでこんなかんじのゆる~いやつ。全く同じ本がみあたらなかったので、イメージ用に似たような本を載せてみましたが、実際に買った本はもっと薄く、もっとゆる~い絵本でした。

同時に、日本人の英語の先生に週1回のレッスンを受け始めました。少し年下の女性の先生。「イギリス英語とアメリカ英語、どちらで勉強しますか?」と聞かれ、どっちでも話せれば…と思いつつ、「イギリス英語で」と回答。今の私は全くBritish Englishではありません。(先生のせいではありません。)当時の教科書は「Side by Side」。見始めた海外ドラマはお約束の「Friends」。

30歳:勤めていた会社で正社員にしてもらえることが決定。夏休みになけなしの貯金をはたいて、初めての海外旅行を敢行。英語の先生の不安をよそにひとりでロンドンへ!世界史受験で暗記必須のロゼッタストーンを見て興奮。今思えばこの石も”言語”に絡みます。あ、でも学習ツールのロゼッタストーンは使ったことありません。

入社直後に受けさせられたTOEICはまだ420点。かろうじて四択の確率よりは高いが、「大学出てるのにそれは低いな」と運動部出身の先輩にからかわれる始末。(笑)

この頃、それまで聞かなかった洋楽を聞き始めました。何度も聞いたのは当時ヒットしていたMaroon 5の「Makes Me Wonder」。”いっぱい勉強して、いつか海外に住んでやるぜ”と思っていたけど、まさか数年後にテキサスで車を走らせながら彼らの曲を聴くことになるとは夢にも思わず…。

さらに同年、年末年始の休みを利用してカナダへ1週間の語学留学を強行。ECCの社会人向け留学プランを利用しました。

31~32歳:TOEICは600点台に到達。それまでお世話になった英語の先生がドイツに引っ越すことになり、アメリカ人の先生に変更。相槌で会話を続けることと、ディベートの初歩を徹底的に訓練。今思うと、すごく役に立っています。テキストは「Conversation Strategies」と「Discover Debate」。

学習中期(TOEIC700~)

33~34歳:会社では仕事を頑張っているご褒美(?)にインド現地法人に関連する仕事をさせてもらい、出張も数回経験。実践は机上の勉強の何倍も早く英語が身に付くことを発見!TOEIC700点台。

35歳:すごくお世話になった会社を、結婚を理由に退職。御茶ノ水のアテネフランセで少し勉強。昼間のクラスは奥様の趣味という感じでちょっと緊張感が少なかったかな。。。翌年にとった夜間のビジネス英語のクラスはまあまあでした。その時の教科書は「In Company (Intermediate)」。

しばらくして派遣で外資系企業の研修担当として働き始めました。翻訳の仕事が多く、仕事を通じて英語力向上。その上、定時で帰れて勉強に時間を使うこともできました。TOEICは800点台で、アルクの900点コースに挑戦。教材はとても良くできていてお勧めです。

さらに、テンプル大学日本校の生涯学習プログラムにHR Managementのクラスがあったのでとってみましたが、英語で授業を受けるというのがはじめてで、テキストを読むのも大変。英語力に見合わないことをしちゃったなと思いました。

学習後期(アメリカでの勉強)

36歳:夫のアメリカ赴任が決定!地下鉄に乗って学校に通う夢が実現と思いきや、現実はテキサスの茶色い大地。コミュニティカレッジのESL(第二外国語としての英語クラス)の文法クラスの教科書は「Grammar in use」。多分、ESLの典型的な教科書です。

私の英語が全然聞き取ってもらえなくて、それまで無視していた”th”、”r”、”l”、”v”、”f”の発音を徹底的に訓練。洋楽つぶやき訓練も発音向上に貢献。好きな翻訳サイトは「およげ対訳くん」。今もお世話になっています。当時流行っていた曲はPharrell Williamsの「Happy」。これを流暢につぶやけたらかっこいいのにな…。

再度登場、「In company」。なぜなら、この音源がipodに入っていて、ランニングマシンで運動しながら何度も聞いていたのを思い出したから。料理しながらとか、運動しながらとか、運転しながらとか、単語の意味が分からなくても追いかけてつぶやいていると発音はよくなる気がします。

36~40歳:3年半のアメリカ生活。伸びたスキルは会話力と発音。あと、”たぶんこんなことを言っているだろう”という「想像力」(笑)。見ていたドラマは「Modern Family」。ケーブルテレビの”家”専門チャンネル、「HGTV」もつけっぱなしで聞き流し。現地で受けたTOEICは900点。

現地での大学院入学のためにTOEFLを勉強。日本から取り寄せた英単語の本は「TOEFLテスト英単語3800」。今見るとランク3までやっている痕跡があります。

なお、アメリカでの勉強の様子は本ブログの【現地武者修行編】でも紹介してます。現地留学を考えている方には参考になると思います。

実践編

41歳~:帰国後、外資系企業で再就職。やっぱり仕事で使うのが一番伸びます。2社目でマネージャーに。「日本人なのに思ったことをはっきり言う(←褒めてない)」と評される。オンライン大学院を意識して、再度受けたTOEFL(iBT)は87点。

帰国後もアメリカ人の英語の先生の個人レッスンを受けています。使っているのは「Business Result (upper-intermediate)」。でもレッスンは雑談がメインで、テキストは全然進んでいません。(汗)

43歳~:オンライン大学院受講開始。まだまだリスニングとスピーキングには改善の余地あり。楽しく学習のモットーを継続中。はまっているドラマは「White Collar」。

思い立ったが吉日

英語の勉強をはじめたときに見つけた言葉がありました。

Twenty years from now you will be more disappointed by the things you didn’t do than by the ones you did. So throw off the bowlines, sail away from the safe harbor. Catch the trade winds in your sails. Explore. Dream. Discover.” – Mark Twain
今から20年後、自分がやったことよりも、自分がやらなかったことを後悔するだろう。
縄を解いて、安全な港から大海へ出よ。貿易風を帆に受けて、冒険し、夢を抱き、発見せよ。

マーク・トゥエイン

50歳の私は30歳からの20年をどのように振り返るのでしょうか。

以上、何かひとつでも、皆さんの英語学習の参考になれば幸いです。