アメリカの大学と年齢

日本だと大学に行くのは高校を卒業してすぐ、大学院も博士課程もその延長というパターンが多いので、30歳代を過ぎてから留学をすることに不安を感じる人がいるかもしれません。「社会人を経験していてすでに40歳代なんだけど」とか、「定年のタイミングでいままでできなかったことをしてみたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。まわりが若い学生ばかりで気が引けると思うかもしれませんが、それは全く問題ありません。

私がアメリカの大学に初めて行ったのは30歳代半ば、オンライン留学は40歳代ですが、年齢で苦労したことはありません。US Newsの調査によると、アメリカの学部生のほとんどが25歳以上、つまり、高校卒業からすぐ大学に進学しているわけではないというデータがありました。いくつか理由があると思いますが、まずアメリカでは大学が職業訓練の場でもあり、会社をやめて大学に行ってまた就職するということが当たり前にあること。アメリカでは退役軍人(Veteranと呼びます)のセカンドキャリアが課題となっているので、大学は彼らの職業訓練としても重要な役割を果たしていること。さらに、アメリカでは年齢で差別しないという考えがあって、例えば履歴書にも年齢を書かない、などなど。年齢やキャリア構築の考え方が日本とはだいぶ違います。

現在受講しているオンラインのクラスでも最初に自己紹介があったのですが、とあるクラスメートは「3人の子供がみな20歳を超えているの」と書いていました。さらに、他のクラスメートは「仕事をし始めたのは1973年で、すでに8人の孫がいるぜ(2021年1月談)」と書いていました。(驚)それに比べれば、「すでに十数年の仕事の経験がある」なんて何も珍しくありません。

仮に周りが若い人ばかりでも、”Who cares!(かまうもんか!)”。年齢にはとらわれず、環境が整っているのであればぜひアメリカの大学生活を体験してみてください。