コロナの状況でやむなくオンライン留学を検討している方もいるのではないかと想像します。果たしてアメリカに行ったことがない人にとっても、オンラインで留学するのはよい選択肢なのかどうか、現地留学とオンライン留学の両方の経験をもとに、意見を載せてみようと思います。
結論から言うと、残念ながらオンライン留学だけでは十分な異文化経験の効果は得られないと思います。
まず、現行のアメリカのオンライン大学の授業はウェブサイトに投稿するスタイルが基本です。私の経験上、同じ時間に集まってテレビ会議で議論するようなクラスはほぼありません。なので現行の授業スタイルでは会話力が身に付きません。一方、現地での留学であれば、ひとつの教室に集まって講師が説明し、意見を募ったり、グループワークをさせたりしますので、オンライン授業の何倍も彼らの考え方やカルチャーに触れることができます。ちなみに、TOEFL、TOEICの高得点なんて、生きた英語を身につけるための入り口にすぎません。仕事や留学で、実際に使うことで英語力が磨かれます。
そして何より、些細なことでもアメリカの常識や文化に触れられないというのは、留学の醍醐味が全く味わえないと言っても過言ではありません。例えば、「キリスト教の人は日曜日の午前中は教会に行くんだな」とか、「知らない人に対しても気軽に「Nice shoes(あなたの靴いいわね)」とか声かけるんだな」とか、「Bud ligit(軽いビール)1本くらいなら運転しちゃうんだな」とか(笑)。
そもそも、現地で生活することそのものが貴重なサバイバル経験です。図書館の使い方がわからなくて思い切って受付の人に声をかけてみたり、質問しているのに先生が自分の日本語訛りの英語を聞き取れなくて「ハ~ン?」と聞き返されちゃったり、車が壊れちゃった友達の送り迎えをしてあげたり。こうした思いがけない経験を積み重ねることのなんとワクワク楽しいことか!
もしも高校生や大学生がこの記事を読んだなら、ぜひオンラインではなく、現地留学を検討してみてください。「コロナのせいで計画通りじゃなくなっちゃった!」という人も多いと思いますが、ワクチンが順調に出まわればまた行けるようになります。わたしも超氷河期で就職できなくて思い通りの20歳代じゃなかったけど、長い目で見ればなんてことないです。(笑)早くアメリカに行けるようになりますように!